社交ダンスは、両腕を持ち上げ、両肘を固定した姿勢をキープします。
だから、左右の腕、左右の肘で、バランス(平衡感覚など)を取ることが「可能」です。
実際のところ、どうなんでしょうか?
左右の腕・左右の肘でバランスを取っているのでしょうか?
賛否の比率はわかりませんが、賛否両論、あるかと思います。
では、左右の骨盤でのバランス(平衡感覚など)は、ある? ない?
試して見ればわかります。
両手を左右の腸骨稜(骨盤のいちばん高いところ)に当てて、左足を動かしてみます。
【衝-22】左足を横に動かすと、胴体が傾き、右足に体重が乗る。(これって、正しいスウェイ?)
【衝-23】左足を前に動かすと、胴体が回転する。(右足に体重が残ったまま/内股姿勢)
今度は、両手を左右のASIS(骨盤の前かど)に当てて、左足を動かしてみます。
【衝-32】左足を横に動かすと、骨盤は水平に保ったまま、左足が横に動いていく
【衝-33】左足を前に動かしても、骨盤が水平に保ったまま。左足が前に進んでいく。
明らかに、「腸骨稜」でバランスを取ったときとは、違った動きをします。
何故だ!?
なんで、骨盤を「手の指」で押さえただけで、動きが変わるんだ!?
どうやら、原因は、これっぽい。
毎度おなじみの「広背筋」。
広背筋は、背骨の付け根だけでなく、骨盤の腸骨稜の後方にもつながっているらしい。
広背筋は、「腸骨稜~上後腸骨棘(PSIS)」と、上腕骨の小指側を結んでいる。
ということは・・・・
「広背筋を収縮させて、姿勢を作る人」は、「腸骨稜でバランスを取る」ことになり
「広背筋をリラックスさせて、姿勢を作る人」は、「ASISでバランスを取る」ことになる。
これはつまり・・・・・
牛乳瓶(写真は違うけど)を内側に回転させるときに、
【左9】前腕の「肘側」を収縮させる(広背筋の収縮NG)か、
【右9】前腕の「手首側」を収縮させる(広背筋の収縮を増大)か
の違いになってくる。わけで・・・・
行く着く先は、「みるく・ごっく~り」の法則。
【筋-02】左手で牛乳を飲むポーズで、左足を動かすと、【衝-32】【衝-32】のASISでのバランス。
【筋-102】左手で牛乳を飲むポーズで、左足を動かすと、【衝-22】【衝-22】の腸骨稜でのバランス。
社交ダンスを始めるとき、僅かでも右手を先に持ち上げて、脇腹を前に突き出してコンタクトを取ろうとする(背中が丸くなるのを防止)習慣をつけると、ほぼ確実に「腸骨稜」でのバランス感覚になるように思います。
どちらが、正しい社交ダンスなのか、わかりませんが。
(日本の社交ダンスのプロの先生は、「絶対に!」といっていいくらい、そういうこと教えません!)
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