社交ダンスの、男性の左腕のホールドは、「上腕を外旋」させて作ることもできますし、「上腕を内旋」させて作ることも出来ます。
無意識にホールドを作ると、さまざまな要因によって、「肘が上下左右に激しく動いて、固定されないホールド」になってしまいますので、上腕を内旋/外旋、どちらに固定する必要があります。
この「上腕の内旋/外旋」の違いは、カラダの動きの様々なところに「大きな影響」を与えます。
今回は「左右の太腿を引き締める」あるいは「左右の膝を絞り込む」という動作について、考えてみましょう。
「膝や太腿の使い方」を変えるだけで、腕を持ち上げた時の「上腕の内旋/外旋」が変わってきますし、逆に「上腕の内旋/外旋」を変えると、「膝や太腿の使い方」が変わってきます。
【球-120】は、太腿の「前側」を指で押さえて、「太腿の前側」を使って太腿を引き締めています。
この姿勢で、左腕を持ち上げて、親指を「鼻の頭」の方向に向けると、左上腕は「外旋」、つまり「後ろ側に回転」します。
【球-122】のように少し内股にすると、確実に太腿を引き締めることが出来ます。
骨盤が立って、腰の骨が前に出てくるのは、それに合わせて「どちらかの足」を前に出していくことができます。 足を出していくと、内股から両足平行に変わります。
【球-123】両足を平行にして両足を揃えた場合は、踝の上に立って静止することが出来ます。
そこから、踵を持ち上げてやれば、【球-124】のように、母趾球の上に体重が移動します。
さらに、腰の背骨が前に出るので、「どちらかの足」を前に出していくことができます。
【球-20】は、太腿の「後ろ側」を指で押さえて、「太腿の後ろ側」を使って太腿を引き締めています。
この姿勢で、左腕を持ち上げて、親指を「鼻の頭」の方向に向けると、左上腕は「内旋」、つまり「手前側に回転」します。
【球-22】のように両足をV字型に開いた「開脚姿勢」にすると、確実に太腿を引き締めることが出来ます。 このままでは、どちらの足も、前に出すことはできません。
そこで【球-23】のように、少しだけ踵(ヒール)を浮かして、片足もしくは両足の外踝(そとくるぶし)で床を踏みつけてきます。 そうすると、両足が平行になり、「どちらかの足」を前に出していくことが可能になります。
【球-24】のように、最初から両足平行にして、「太腿の後ろ側」を引き締めようとすると、後ろにぶっ倒れたり、お腹が飛び出たりして、さまざまな「悲惨な結果」が待ち受けています。
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