社交ダンス(スタンダード種目)は、両腕を持ち上げて、両肘を固定した姿勢をキープします。
これは
普段(腕を降ろしたとき)よりも高い姿勢をキープする・・・ということでしょうか?
普段(腕を降ろしたとき)よりも高い姿勢をキープする・・・ということでしょうか?
どちらが正解でしょうか?
たぶん、こんなのを「社交ダンス教室」で習った人は、ほとんどいないでしょう。
もしも、教える側の「先生」と称する人がが、この違いに気づいていないとしたら・・・・!?
=■ 社交ダンスのホールドは、上腕外旋でも、上腕内旋でも、どちらでも作れてしまう!
社交ダンスの男性のホールドは、左腕を持ち上げて、肘の位置を固定します。
「あくまで自然に、左腕を持ち上げる」だけでは、すぐに肘が上下左右に動いてしまいます。
そこで、掌(てのひら)の向きを変えるために、前腕(肘~手首)に「ねじれ(回内)」を加えます。
このとき、
上腕を外旋、つまり、上腕(肩~肘)を、外側・後ろ側に回転させても、
上腕を内旋、つまり、上腕(肩~肘)を、内側・手前側に回転させても、
どちらに上腕を回転させても、社交ダンスの左腕のホールドは作れます。
では、実際にホールドを作ったとき、上腕(肩~肘)が、どちらに動いてるか?
これは
前腕(肘~手首)の手首側の筋肉と、前腕の肘側の筋肉の、どちらが強く反応するか?
で、決まるようで、実際のところ、かなり微妙です。
足の裏の床の踏み方でも、「上腕の外旋/内旋」が変化しますし、腕のコンタクトを取っている相手の女性の腕の使い方でも変わってきます。
このように、「上腕を内旋させたホールド」と「上腕を外旋させたホールド」では、外見上はほとんど(というか、まったく)見分けが付きません。
でも、左足の膝を持ち上げて、左足で「最初の一歩」を踏み出そうとしたその瞬間、両者のホールドの違いが、明確になってきます。
どう考えても、【食-118】と【食-18】で、同じフットワークになるはずがありません。
実際には、まったく異なった、フットワークになります。
このように、「腕を持ち上げて、腕を固定する」社交ダンスのホールドは、
「腕を自由に動かしても良い環境」では気づかなかった「カラダの動きの違い」を、
明確に、そして確実に知ることが出来ます。
この両者の違いは、多くのスポーツや武道・武術の方々にとっても、「貴重な研究材料」になりえるものだと思います。また、「社交ダンス」を通じて、「カラダの使い方」に対する関心・好奇心を持たれる方が、一人でも増えてくれれば、うれしく思います。
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