同じ実験を「錯覚のスポーツ身体学」と「常歩剣道・伝統的打突法」で行っているようなので、両方の写真を並べてみます。
なお、「常歩剣道・伝統的打突法」では、左腕の外旋を先にやってるので、順序を入れ替えてます。ご了承ください。
まずは、両方の掌(てのひら)を下向きにして、肘を真横に伸ばしてます。
この時点では、「左右のASIS」で平衡感覚を取っている人と、「左右の腸骨陵」で平衡感覚をとっている人の、両方がいると思います。
ここから、右の掌(てのひら)を上に向けて、右手の上腕(肩~肘)を外旋させます。
前腕(肘~手首)を外側に捻っても、掌(てのひら)は上に向きますが、ここでは、「可能な限り前腕を捻らず」に、上腕を外旋(外側に回転)させます。
そうすると、不思議なことに、ボディは右に移動し、体重は右足に掛かります。
このとき、骨盤の平衡感覚、というか骨盤のバランス感覚は、どこで取っているでしょうか?
右腕の上腕外旋により、右骨盤は「腸骨陵(てっぺん)」でバランスを取り、
左腕は上腕の外旋していないので、左骨盤は「ASIS(前かど)」でバランスを取る
とすれば、つじつまが合います。
明らかに高さが違う「右の腸骨陵」と「左のASIS」で平衡感覚を取ろうとすれば、ボディは右側へ移動して、右足の上に体重が乗ってきます。
こんどは、左の掌(てのひら)を上に向けて、左手の上腕(肩~肘)を外旋させます。
今まで右にあったボディは、左に移動し、体重は左足に掛かります。
上腕を外旋させると、「腸骨陵」でバランスを取るようになる・・・という推測が正しけれれば、
「左の腸骨陵」と「右のASIS」で平衡感覚を取ろうとすることになりますから、ボディは左側へ移動して、左足の上に体重が乗ってくるはずです。
これで、実験は終わり。
この推測が正しいかどうかは、他の実験も含めて検討していけばよいかと思います。
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