0-36:男性と女性の「足の可動域」の違い
今回は、男女が組んで立った姿勢(両足が床に付いている)から、
出来るだけ骨盤を動かないようにして、片足(支え足)だけで立つ。
そこから、浮かしたもう片方の足(動く足)を、前後左右、いろんな方向に動かしてましょう! というのが今回のテーマ。
果たして、「出来る限り骨盤を動かさない」という条件でをつけた場合に、足を動かせる範囲は、どの程度広いのか? さっそく、やってみましょう。
・・・と言いたいところですが、その前。
■ 最初から、片足の爪先を伸ばした姿勢で、男女が組むと・・・
社交ダンスでは、男性が両足を揃えて立ち、女性がコンタクトを取る。
そこから、男女が(支え足と反対側の足を動かして、)両足を開く。
というパターンが多いです。
檜山先生のレクチャーでは、
・男性は右足の上に立ち、左足の爪先を遠くに伸ばして、ホールドを作る。
・女性は左足の上に立ち、右足の爪先を遠くに伸ばして、ホールドを作る。
・女性は、「頭の重みは左へ、骨盤は右へ」という点を意識する。
という具合です。
で、ここから、爪先を伸ばしている、男性の右足・女性の左足を寄せてきて、両足を揃えた姿勢を取ったとしても、「骨盤はそれほど動かない」かと思います。
では、二人が両足を揃えたところから、男性が左足・女性が右足で立ち、男性が右足・女性が左足を動かそうとしたとき、二人のホールドはどうなるか?
女性が「頭の重みは左へ、骨盤は右へ」というホールドを保ったまま、右足で立ち、左足を動かすとき、骨盤は動くのか? そもそも、ホールドは保たれるのか?
実際、やってみると、どうなるのか??
・・・・・わかりません!! (おぃおぃ)
■ 左右にスウェイを掛けた時、腕の筋肉は、どう変化するか?
スウェイとは、カラダを左右に傾けること。
男性の「手」というより、指や掌(てのひら)は、女性のカラダに接触しています。
ボディを使って、スウェイを掛けると、指や掌、手首や腕の感触が変わると思います。
男性がスウェイを掛けた時の、「指や掌、手首や腕の感触」は、
「左手に割り箸、右手にどんぶり」に近い
のか、それとも
「左手にどんぶり、右手に割り箸」に近い
のか?
男性の左手は、女性の右手と接触しています。
「左手に割り箸を持って口に運ぶ」感覚で、手を使ったほうがいいのか?
「左手どんぶりを持って口に運ぶ」感覚で、手を使ったほうがいいのか?
どちらの感覚でも、左右のスウェイはかかり、ボディに回転と傾きが生まれます。
でも、どちらかによって、全くボディの違うスウェイになります。
男性の右手は、女性の背中と接触しています。
「右手に割り箸を持って口に運ぶ」感覚で、手を使ったほうがいいのか?
「右手にどんぶりを持って口に運ぶ」感覚で、手を使ったほうがいいのか?
どちらの感覚でも、左右のスウェイはかかり、ボディに回転と傾きが生まれます。
でも、どちらかによって、全くボディの違うスウェイになります。
■ 話は変わって・・・・これって、いったい、どういう意味なんだ?
外国人の書いた本(翻訳は日本人)に、興味深い記載があります。
「男性は内側の楕円を意識して動く」
「女性は、外側の楕円状を動いていく」
本来、社交ダンスは、男女が一緒に動くので、歩幅は男女ともほとんど同じハズ。
なのに、この図では、男性と楕円の大きさが、全然違います。
男性の「動くことの出来る範囲」は、実際にはもっと広いけど、「この小さな楕円を意識して動け」・・・ということだとすれば、それなりに理解出来ます。
じゃぁ、女性の「動くことの出来る範囲」は、ほんとうに、こんなに広い??
この図がどういう意味なのか、「正確、かつ確実に説明」出来る人、いらっしゃいませんか? いたら説明お願いします。
■ 片足で立ち、骨盤を動かさずに、もう片方の足の可動域を調べてみる
試しに、両足の爪先を平行に揃えて両足で立ちます。
そこから、右足で立ち、左足を前後と左横に動かしてみます。
次に、左足で立ち、右足を前後と右横に動かしてみます。
●右手に割り箸。直進性の強い立ち方での 足の可動域は?
「右手に割り箸、左手にどんぶり」を持った時の感触で、ボディを動かすと
右手の割り箸を口元に近づけたり離したりする時の感触で、ボディを動かすことが出来ます。
このときの、「動く足」の動きの軌跡は、
「カミソリの刃の切り口のような、直進性の鋭い足の動き」
になります。
この手の感触を使い、「骨盤をほとんど動かさない」という条件で、「左右の足を動かすことが出来る範囲」をチェックします。
「骨盤をほとんど動かさない」範囲は、こんな感じになると思います。
女性の方が、「骨盤をほとんど動かさない」範囲が狭いはずです。
つまり、男女同じ大きさの動きなら、女性は積極的に骨盤を動かす必要がある。
●左手に割り箸。「開脚と踵の踏み込み」を利用した時の足の可動域は?
「左手に割り箸、右手にどんぶり」を持った時の手の感触を利用して、足を動かすと、足は真っ直ぐには進みません。
「開脚」するように、外側斜め前方にカーブを描きながら進んで行きます。
曲がっていく足を、真っ直ぐに軌道修正するには、手(小指側の捻れ)と足(小指側の捻れ)を連動させた、「軌道補正!?」が必要になってきます。
【A】+【B】+【C】のベクトルの合計で、バランスを取っていけば、足は、前後左右だけではなく、いろんな方向に動かすことができます。
やってみると、面白い事がわかります。
「骨盤をほとんど動かさない」という条件では
「男性よりも女性の方が、足の可動域が圧倒的に広い」
ということ。そして、
「男性の足の可動域は、限りなく狭い」
ということ。
相手の女性に影響を与えずに、男性の足を動かせる範囲は【緑】の楕円。
限りなく狭い範囲です。
そして、男性の足が【緑】を超えて、【青】の楕円に移るとき、女性のボディに大きな変化が生じます。
その際、女性は、ボディの変化に合わせて、自分の可動域をずらして行くことが出来ます。
男性の足が【青】の楕円を超えるとき、男性の骨盤は大きく移動します。
この、男性の足と骨盤の移動に対し、女性の足の移動先が【ピンク】の範囲内に収まっているのであれば、女性は骨盤を殆ど動かさずに、自分の足を動かすことができます。
恐るべし!女性の足の「可動域」!
恐るべし!女性ホールドの絶対的な優位性!
踊り方を変えるだけで、男女のホールドの差は、こんなところに出てきます。
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あ
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