0-92:つれづれに~管理人(山象)の余談・雑談
この頁は、雑談というか、余談というか、ある意味、どうでもいい話。
■ もしかして 「足裏の垂直離陸」?
古武術研究家の甲野善紀さんの技術に「足裏の垂直離陸」というのがあります。
「膝の抜き」とか「膝を落とす」とか、ともかく「膝」関節と複雑に絡んでいるような印象があります。
でも、「膝かっくんされたとき、同時に足の裏を地面から離す」ということであれば、話は別。
もしかして、膝の力がゼロになったとき、足の裏が浮き上がる!?
だとすれば、この「みるく・ごっく~り」の法則の、【筋-02】と、原理的には似ているはず。
一定条件下で、左前腕の付け根の筋肉(円回内筋)が収縮すれば、土踏まずを吊り上げる。
結果として、「支え足」では、踵(ヒール)が浮き上がる。
「前方に動く足」では、足の裏が床と水平になり、足の裏全体が床から僅かに浮き上がる。
この腕の使い方で、踊っている間は、膝にも足首にも、まったく負担が掛からない。
左手前腕の日本の骨(橈骨と尺骨)を、クロスさせておけば、それでいい・・・って感じ。
まるで、胴体(ボディ)や下半身の筋肉を使わずに、ド派手に動き回っている感じになる。
この「仮定」「仮説」が正しければ、高い姿勢で「足裏の垂直離陸」を持続させることを前提としたダンスが、社交ダンス(スタンダード種目)・・・・・ということになってくる。
周囲を見渡してみても、ほとんどの人は、そんなこと、やってない。
■ いつまでたっても、上手にならない。 レッスン料が泡のように消えていく!
わたしが最初に社交ダンスを始めたのは、某文化センターのカルチャー講座。
そのあと、サークルというか団体レッスンを転々として、いろんな「足形」を覚えていく。
それなりに、いろんなことを覚えたところで、「個人レッスン」なるものを始める。
25分(1500秒)で、3000円とすると、5秒10円。(実際は、もう少し高かったかな)
公衆電話のテレフォンカードで、遠距離通話やってるようなもの。
すごい勢いで、度数のカウントが「ゼロ」に近づいていくイメージ。
しかも、レッスン時間の大半が、「シャドウ」と呼ばれる、ひとりで動く練習が延々と繰り返される。
ひたすら、姿勢の崩れを注意され、崩れないように、同じ動きを繰り返す。
お金を払って、上手になればいいけれど、いつまで経っても、上手にならない。
レッスン料だけが、泡のように消えていく。
そのうちに気づいたことがある。
他の人とは、明らかに違った「姿勢の崩れ方」をしている
・・・ということ。
なにかある。 あきらかに、なにかある。
「姿勢が崩れる原因」は「他の人とは違う」のだから、他の人に相談しても、意味が無い。
ともかく、「なにか!」を見つけなければ、なにも始まらない。
■ 「ナンバ」と称するモノが、脚光を浴び出す
社交ダンスの不思議なところは、
「習っている先生に、こっぴどく叱られた直後でも、ダンスパーティなどでは楽しく踊れること」
だったりする。
姿勢は「崩れまくっている」はずなのに、数時間、ぶっつづけで、踊れてしまう。
自分よりも、もっとヘタクソなヤツが、たくさんいるということか・・・・・。
他県への遠征を繰り返しながら、社交ダンスを続けることになる。
ああだ、こうだしているうち、「ナンバ歩き」と称するモノが、脚光を浴びてくる。
少なくとも、3つのグループがあったはず。
・甲野善紀さんのグループ (古武術系?)
・木寺英史さんのグループ (二軸・常歩(なみあし)系?)
・ナンバ式骨体操のグループ (単発だったような)
「社交ダンス」と「ナンバ」。
実際、関係があるのかないのか、わからない。
少なくとも「社交ダンス」において「二軸歩行」としての「ナンバ」が取り上げられたのは、「一時的」だったようで、最近は「ナンバ」の「ナ」の字も見かけない。
そして、「ナンバ」のブームが去って行く。
甲野善紀さんが、「井桁理論」や「足裏の垂直離陸」など
木寺英史さんが、「左重心」、「人間の右と左の違い」など
いろんなことを、やりだしてから、だんだん面白くなってくる。
そのころ、わたしのほうは
「左と右の違いを知るには、社交ダンスに勝るモノは無い」
という信念の元、試行錯誤を繰り返すことになる。
「右利きの人」に、努力せずに勝てる可能性があるとすれば、
それは「左利きの人」であろう・・・・ということですね。
■ 元祖「みるく・ごっく~り」の法則
東京の日本武道館で行われた「競技会のビデオ」を見ると、日本人に混じって外国人が踊っていた。
その中で、イタリア人が、日本人とは全然、違ったナチュラル・スピンターンをやっていた。
左足後退からのピボットは左足の真上でピボットする「決まり」なのに、このイタリア人は、左足に体重を乗せずにピボットして踊ってた。
「こんなヤツ、どうせ、どん尻(最下位)だろう」とか思ってたら、優勝してチャンピオンになった。
おいおい、スピンターンのピボットは、左足の真上でなくてもいいの?
だったら、「オレ様」も、イタリア人と同じように、左足に体重を乗せずに、ピボットやるぞ・・・と!
それ日以来、「左腕のホールド」と「日本の社交ダンス」対する考え方が大きく変わった。
これは「元祖 みるく・ごっく~りの法則」。
左腕を持ち上げて、左手首を右(ネジを締める方向)に回転させると、
「第6胸椎と第7胸椎の椎間板」が前方に動く。
この背骨の動きは、第7胸椎の可動性を確認するために、整体師もやっているらしく、いいかげんなものではない。
胸椎6~7を、前に押し出していれば、スピンターンの際、勢いよくボディを後退させても、左足の真上にくる手前でボディは止まり、勝手に回転動作に入って、簡単にピボットが出来てしまう。
「左手に割り箸を持つだけで、胸椎6~7は、自然に前に出る」
この現象は、昔から知っていた。 だから、イタリア人をみた瞬間、「これだ!」と思った。
でも、「左手に割り箸」と言っても、右利きの人は、左で箸を持てないので、牛乳瓶に変更!
これが、元祖「みるく・ごっく~り」の法則である。
社交ダンスの「左手のホールド」ってのは、左手に割り箸を持った位置から、10cmくらい動かすだけで良かったのだ。
「スピンターンのピボットは左足の真上」という日本の社交ダンスの常識のために、レッスン料は泡のように消えていくわ、「いつまで経っても出来ない子」扱いされるわで、酷い目に遭ってしまった。
ずいぶん昔に、こんなの書いてたけど、今、振り返ってみると、
甲野善紀さんの言う「足裏の垂直離陸」と、木寺英史さんの言う「左重心」。
両方の原理を、しっかりと使ってる。
当時は、「足裏の垂直離陸」も「左重心」も、公開されていなかった。
ほとんど、誰からも相手にされなかった、元祖「みるく・ごっく~り」の法則。
社交ダンスのトップに立つ誰かが、関心を持ってくれていたら・・・・と思うと、残念でならない。
■ 「右利きの日本人」の「左手の使い方」を、徹底的に研究せよ!
日本武道館の競技会で優勝した、イタリア人のスピンターンは、衝撃的だった。
ボディを左足の真上に乗せないための、「第6胸椎と第7胸椎の椎間板」の完全制御、「元祖みるく・ごっく~り」。
この動きの正当性・優位性をチェックするために、いろんな足形を確認してみた。
結果、デメリットはほとんど無く、効果は絶大だった。
「第6胸椎と第7胸椎の椎間板」のコントロールしながら、「左腕のホールド」を作ることにした。
しかしながら、この「左腕のホールド」には、思わぬ欠点があった。
**** つづく ****
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