【§2-00】
シューズが変わると
フットワークも変わる?
【§2-01】
「前方」に進む
 フットワーク
【§2-02】
「後方」に進む
 フットワーク
【§2-03】
「左右」に進む
 フットワーク
【§2-04】
「開脚」動作と
 回転動作
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作成日:2013/10/08、最終改訂日:2013/11/22

2-03:「左右」へ進む(横方向に進む)フットワーク

 社交ダンス(スタンダード種目)で、左右(横方向)に進むフットワーク(ボディを横に進めるパターン)は、頻繁に出てきます。

ここでは、「左方向へ進むフットワーク」を繰り返すパターンについて、考えてみたいと思います。
左横への「シャッセ」です。
具体的には、「両足を揃えて立つ」→「左足を左横に伸ばす」→「右足を左足に揃える」→「もう一度、左足を左横に伸ばす」→「もう一度、右足を左足に揃る」 という動きになります。



じゃぁ、社交ダンスの理想的な動きは、どちらなのでしょうか?
社交ダンスを踊る人が「楽しい」と感じる動きは、どちらなのでしょうか?

そもそも、「ダンスを踊る」ということは、
  「ボディを激しく、左右に揺らすこと
なのか? それとも
  「ボディの揺れを、ボディ内部で吸収して、ボディを揺らさないようにすること
なのか?

「踊る/躍る/舞う」ということが何なのか?
「踊る/躍る/舞う」ということは、何が楽しいのか?

 その根底にある「本質」を改めて考えさせてくれるのが、「横方向へのフットワーク」であるうような気がします。


■ 「伸展系動作」における、左方向へ進むフットワーク



「伸展系動作」で「横方向へのフットワーク」は、
「支え足の内踝を持ち上げて、骨盤を横に移動させる」動きになります。。

●骨盤を大きく動かして、ボディを動かす


【横-21】両足を揃えて立ちます。 動かしたい方の足(左足)を少し地面から浮かします。

【横-22】左足を横に動かします。 左足の親指を地面に付けておくか、インサイドエッジ(足の内側)を地面に付けておくか、どちらかになります。
支え足の踵を地面に付けたままの場合は、足首と膝が深く曲がるはずです。

【横-23】右足の足首を伸ばしながら、内踝(うちくるぶし)を持ち上げてやると、骨盤は左足の真上に移動します。 左足に体重がのります。

大きくボディを動かしたい時は、右足の足首を膝を一気に伸ばして、「右足で地面を蹴る」ようにすると、体重の移動が「誰でも、簡単に」できます。

【横-24】右足を左足の横に寄せると、骨盤は左右の足の真ん中に近づきます。
右足を降ろすと、骨盤は、左右の真ん中になります。

もし、「右足を左足の横に寄せる」のではなく、「左足の斜め後ろにクロスして着地させる」のであれば、骨盤の戻りはありません。
(ワルツのウイスク(男性は右へ移動、女性は左へ移動)を、このように踊っている人は多いはずです)

ここからは、この一連の動きの応用です。

まずは、シャッセ、つまり【横-21】〜【横-24】の動きを、複数回繰り返すとき。
このときは、もっと面白い動きになります。骨盤の動きに注目してください。

一度【横-21】→【横-23】で、骨盤は、「左」に移動します。
ところが、【横-23】→【横-24】→【横-21】で、骨盤は、「右方向」に戻っていきます。
そして、2度目の【横-22】→【横-23】で、もういちど「左方向」に移動します。

つまり、低い姿勢で、シャッセを繰り返せば、骨盤は左右に揺れます。

もうひとつの応用は「ライズ」。
高い姿勢で、ボディを横に動かすケースです。
この場合、骨盤は左右に揺れません。

ライズ、つまり、両足の踵を浮かして、高い姿勢を取る場合は、【横-22】の左足を左横へ動かすのと、【横-23】の内踝を持ち上げて支え足の踵を浮かせるを同時に出来ますので、骨盤はゆっくりと「左に移動します。

横に移動するときに「骨盤を左右に揺らすのが、良いことなのか、悪いことなのか」は別として、好む好まざるに関わらず、骨盤が大きく横に動いてしまうケースは、たくさんあるように思います。


●膝を引き締めて、足のインサイドエッジを滑らせる方法


骨盤を左右に移動させずに、ボディを横に移動させる方法は、こんな感じになります。

支え足の内側(インサイドエッジ)に体重を掛け、動かしたい足の足の裏の外側(アウトサイドエッジ)を持ち上げるようにして、内側(インサイドエッジ)を床に擦りつけます。(床を捉えます)

そして、動かしたい足の内側(インサイドエッジ)を、どんどん遠くへ滑らせていけば、自然と足が開いていきます。
両膝を引き締めておけば、骨盤は「膝の上」に居続けるので、骨盤が必要以上に左右に動くことはありません。

足を閉じるときは、膝と膝を引き寄せながら、両膝をぎゅーーっと引き締めます。

ただ、この方法、女性の右への移動(女性のシャッセフロムPPなど)に適用できるかどうかというと、疑問が残ります。
女性のネックは左側にあるので、女性は右足を伸ばすことが出来ても、膝の力で左足を右足に揃えることは難しいはずです。


そして・・・・
上の写真程度なら、膝と膝を引き寄せれば、両足が揃うのですが、足を大きく開くと、膝を引き締めることが出来なくなります。 そこで・・・



【ボディの傾き」を与えます。 そうすると、大きく足を開いたところからでも、足を閉じていくことが出来るようになります。


■ 「屈曲系動作」における、左方向へ進むフットワーク



屈曲系動作での横への移動は、マイケル・ジャクソンの「ムーンウォーク」の横移動バージョン。
「サイド・ムーンウォーク」の応用になります。

支え足の「膝の内側」から「内踝(うちくるぶし)」に向かって、体重を掛ける。
(内踝を押し下げる/内踝に体重を掛ける/内踝で地面を踏む)

これを最大化させるには、踵を少し浮かして、「足の雑巾絞り」を最大化させることにより、「土踏まずのアーチ」を最大化させておくことです。


「透明で見えない、靴の踵(ヒール)」に、常に一定の「0グラム」の体重を掛けるのが理想です。
これを裸足でやると、「支え足の踵を少し浮かせる」ことになります。

動く足は、地面と足の裏が平行になるようにして、足の裏全体を、軽く地面を這わせます。



厳密に言えば、こんな感じになるハズです。

【横-51】両足を外旋させて、外股で立ちます、(両足の指先側を開きます。軽い開脚です)
そして、支え足の踵(ヒール)を浮かして、膝の内側から内踝(うちくるぶし)に向かって体重を掛けます。 (内踝を持ち上げてはいけません)

【横-52】踵を少し浮かしたまま、支え足(右)の内踝(うちくるぶし)に体重を掛けると、反対の足が滑るように、横に動いていきます。

【横-53】「これ以上、足を開けない」ところで、両足を内旋させて、内股になります。
そして、支え足になる足(左足)の踵を浮かせます。 動かしたい足(右足)の踵を降ろして地面に付けます。 そうすると、動かしたい足が、支え足側に、自然に寄っていきます。

【横-54】
動く足が、支え足の横に寄ってきます。
両足を「内股」にしているので、両足の爪先がくっつくことはあっても、両足の踵が、くっつくことはありません。 両足をクロスさせるところまで、足を動かしてもよいです。

もう一度、【横-51】の動作(両足を外旋させる)れば、同じ動作を、何度でも繰り返せます。
繰り返さないときも、内股をやめて、支え足の踵(ヒール)を降ろせば、両足の踵は、くっついて、両足が平行になると思います。


この動きは、「かなり、複雑な動き」のように思えます。
でも、骨盤が左右に移動しないので、そういう意味では「極めてシンプルな動き」だとも言えます。

社交ダンスの場合は、両手の掌(てのひら)が相手に接しているので、拳(こぶし)と掌(てのひら)の感覚で、ボディを動かしていけるので、ここまで丁寧にやらなくても、十分です。
足の向きについても、「支え足側」だけに気を付けていれば良く、「動く足側」の足の向きは、適当にやっていれば(大抵は、支え足側と同じ方向を向くので、実質的に両足の向きが平行になる)で、十分です。

この動き、本来なら
「透明で見えない、靴の踵(ヒール)」に、常に一定の「0グラム」の体重を掛ける
のが理想なのですが、
「実際の靴の踵(ヒール)」に、「10〜20kg」の体重を掛けるような感じでも、余裕でボディを動かせるはずです。 そのほうが、見た目が綺麗ですし・・・・

つまり、マイケル・ジャクソンの「サイド・ムーン・ウォーク」は、支え足の踵(ヒール)は高く持ち上げている。 支え足の内踝の直下に、母趾球がくるのうにして、母趾球で地面を押しています。

一方、社交ダンスでは、支え足の踵は僅かに浮いているか、地面に着いて、靴の踵に、ある程度の体重が掛かっている。

どう考えても、外観上は「全く正反対」の動きのように見えます。
でも、「横方向へ進むフットワーク」の原理は、どっちもほとんど、同じはずです。


■横への移動は、他にもいろんな方法があります

社交ダンスの「横への移動」は、上記のどの方法を使っても踊れます。
一人一人が、「正しい」と思う方法を極めて行けばよいわけです。

多くの場合、横への移動には、スウェイ(sway)が伴います。
ボディを移動させる際、「ボディを傾ける」という動作です。
これは、骨盤の移動と密接な関係がありそうです。

横への移動は、他にも、いろんな方法があります。

・アタマを横に倒しせば、ボディはアタマに追従して、横に動きます。

アタマを倒すことによって、意図的にバランスを崩してやれば、無意識にバランスを立て直そうとします。 人間の感覚的としては、これが一番簡単なのかもしれません。

・お尻(ヒップ)を大きく左右に振ってやれば、ボディはヒップに追従して、横に動きます。

ヒップを大きく左に振ってやれば、反動でアタマは右に動こうとします。
次の瞬間、アタマは、無意識に、左に戻ろうとするはずです。
そうすると、ボディが動きます。

横への移動は、いろいろあるから、面白いです。

社交ダンスは、「音楽に合わせて踊る」といいますが、音楽に合わせてボディが動いてさえいれば、すべて、OKなのでしょうか?
それとも、音楽に合わせて踊ることが出来ても、動き方が違えば、NGなのでしょうか?

もしかしたら、楽しければ、それでOKなのかもしれません。


《  女性の「右シャッセ」は、違いわかる!  》


 横方向へのフットワークで、「伸展系」と「屈曲系」の違いが出やすいのは、女性の右シャッセ(右足を遠くに伸ばして、左足を右足に寄せる)になります。

 社交ダンス(スタンダード)の女性の姿勢(ホールド)は、頸(ネック)を左後方に置いています。 そのため、左足の母趾球で地面を蹴っ飛ばすことは簡単です。

ところが、頸(ネック)を左後方に置いたまま、右足の爪先で着地すると、骨盤が激しく右に動き、頸(ネック)が右方向に倒れやすくなります。
そのため、「伸展系動作」での女性の右シャッセは工夫(厳しい反復練習)が必要になり、上手・下手の差が非常に大きくなります。


「屈曲系動作」での横シャッセの場合は、着地する右足の向きを変えると、頸(ネック)は、左後方にキープできます。
そのため、「屈曲系動作」での女性の右シャッセでは、誰がやっても似たような動きになり、初心者でも上級者でも、ほとんど差が出ません。



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