【§2-00】
シューズが変わると
フットワークも変わる?
【§2-01】
「前方」に進む
 フットワーク
【§2-02】
「後方」に進む
 フットワーク
【§2-03】
「左右」に進む
 フットワーク
【§2-04】
「開脚」動作と
 回転動作
Ballroom Fitnessみらい
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作成日:2013/10/08、最終改訂日:2013/11/13

2-02:「後方」へ進むフットワーク 〜「ムーンウォーク」でも踊れるよ!

普段の日常生活において、「後方へ進む」という動きは、ほとんどありません。

しかしながら、社交ダンス(スタンダード種目)においては、男女が向かい合って踊るため、
男女どちらかが「前方に進む(前進)」ならば、相手は「後方へ進む(後退)」ことになります。

しかも、男性が前進なら、女性は後退。 女性が前進なら男性は後退。
前進と後退が、同じ歩幅、同じ速度になります。

この「後方へ進むフットワーク」は、考えれば考えるほど、面白いものがあります。

「後方へのウォーク」として、多くの人が真っ先に思い浮かべるのが、マイケル・ジャクソンのムーンウォーク(moon walk)だろうと思います。
ちなみに、この「ムーン・ウォーク」の正式な名称(?)は、「バック・スライド(back slide)」と言うらしく、ストリートダンス検定 の「POP部門」の検定試験にも出てくるようです。

(ストリートダンスのPOPをやってる中上級者は、もしかしたら、ムーンウォーク(バックスライド)が「出来て当然! これが出来なきゃPOPは踊れない!」というような扱いになるのかもしれませんね。)


では、社交ダンス(スタンダード種目)における、後退フットワークの基礎は、どうなっているのでしょう?
「伸展系動作」での後退は、半丸形のスタンプ台の上に、支え足を乗せた時の動き。
「屈曲系動作」での後退は、ムーン・ウォーク(バック・スライド)を最大化させた動きになります。

伸展系と屈曲系では、全く異なった、似ても似つかない動きになりますが、どちらでも「社交ダンス」は踊れますし、外見上は区別がつきにくいのが特徴だと言えます。


■ 「伸展系動作」での、後退のフットワーク




「伸展系動作」での「後退フットワーク」の基礎(原理)は、「前進フットワーク」の基礎と同じです。

まず、母趾球〜爪先で地面を踏む。
次に、「土踏まずの外側(アウトサイド)」で地面を踏む。
そして、最後に「踵(ヒール)」で地面を踏む。

後退の場合、ボディが後方に進みながら、支え足の上を通過していきますので、足の裏の体重移動をさせると、「後ろに倒れる」という恐怖心がつきまといます。

従って、「内踝(うちくるぶし)を持ち上げて、内踝には、体重を乗せたくない!」を持つことになります
結果的に、「足の甲」に体重を掛け、足の甲で地面を踏み続けます。


【後-21】左足を遠くへ伸ばし、爪先〜反母趾球で着地。

そこから、少し、踵(ヒール)・内踝(うちくるぶし)を降ろして、両足に体重を掛けます。

【後-22】両足に均等に体重を掛けた、いわゆる「中間バランス」で立ちます。

中間バランスは、両足に体重が均等に分配される、非常に重要なポイントです。
ここからは左足が「支え足」になりますので、スタンプ台の上に左足を乗せて後退するイメージです。
ここから、支え足(左足)に体重の配分を移動させていけば、ボディは後退していきます。

【後-23】体重が一気に踵(ヒール)側に移動しないように、「内踝(うちくるぶし)」を持ち上げながら、「足首」を深く曲げていきます。
そうすると、ボディが、支え足(左足)の「足の甲」の真上を通過する時点で、右足(動く足)が左足(支え足)に揃います。 というか、綺麗に両足が揃うはずです。

【後-24】ボディが、支え足(左足)の上を通過したら、支え足の爪先を持ち上げます。
そうすると、動く足(右足)は、後ろに遠ざかっていきます。

実際には、そんなことをしなくても、後退の際、椅子に座るようにして、お尻(ヒップ)を後ろに突き出してやれば、ボディのバランスが崩れるので、右足は後ろに下がっていきます。


ところで、この伸展性動作による「後退動作」は、簡単なようで、かなり難しいです。

実際には、【後-21】から、右足で地面を蹴って、ボディを後退に動かして(送り出して)、ボディの後退するときの動き(等速直線運動)に合わせて、「倒れないように、足でボディを支えるだけ」というパターンが多いようです。
スローモーションでやってみれば、後退動作の難しさが、わかります。


そこで、この伸展性動作による「後退動作」を確実にする方法があります。

一つ目の方法は、両手を合わせて、左手の拳(こぶし)の角で、右手の掌(てのひら)を力強く「ぐりぐりぐりっ」と擦りつけます。
これをやりながら、後退すれば、スローモーションでも、「ほぼ完璧」な後退動作をすることができます。

もう一つの方法は、右手を正面に伸ばし、指3本を真上にして、正面の壁を「ポンッ」と叩く感覚。
この感覚を維持していれば、「ほぼ完璧」な後退動作をすることが出来ます。

左足後退の時も、右足後退の時も,同じように、この方法を使うと、確実な後退動作を行えます。
ある程度、練習を繰り返せば、「完璧」といえる後退動作が可能になるはずです。

(人間のカラダの左右の違い(実際は、骨盤の傾斜角度の違い)が、後退動作に大きく影響してくるので、こんな不思議な現象が起きます)



■ 「屈曲系動作」での、後退のフットワーク



屈曲系動作の「後退フットワーク」の原理は、マイケルジャクソンのムーンウォーク(後退)(正式名称は、バックスライド Back Slide)と、ほとんど同じハズです。

でも、ムーンウォークは、足の裏を垂直にしますが、こちらは、あまり踵を浮かせません。
理由はあとで、説明します。


原理的には
  「靴の踵の部分に、常に「0グラム」の体重を掛け続けたまま、ボディを後退させる」
動きになります。
これを裸足でやると、
  「支え足の踵(かかと)を浮かして、反対側の足を後ろに動かし、ボディを後退させる
という動きができます。


原理的には、ムーンウォークと同じ事をやってるハズなのですが、踵の高さというか、足の裏の角度がムーンウィークとは違っています。

ムーンウォークは、踵(ヒール)と内踝(うちくるぶし)を、地面から直角に持ち上げて、足の裏を立てているように見えます。 でもこれは、内踝を持ち上げているのとは違うハズ。

ムーンウォークは、「足の裏を垂直に立てる」ことによって、膝の内側〜内踝〜母趾球のラインを一直線にして、膝の内側から内踝に体重を掛けて、母趾球に体重を集中させてます。
そして、支え足の膝を、前後に動かすことで、足の甲の筋肉を変化させ、それによって、反対側の足を後方に動かしているはずです。 (直接、動く足を、動かそうとしているのとは違う)


こちらの「後退フットワーク」では、踵(ヒール)を少し浮かす程度にしておきます。
そうすることで、「内踝(うちくるぶし)」にかかる力を、最大化させることができます。
その代わり、支え足の膝は、ほとんど使いません。

支え足の内踝に掛かる力を最大化すれば、「反対側の足」を大きく後退させることが出来ます。

【後-52】〜【後-55】において、裸足(素足)で後退フットワークをやったとき、踵が地面から3〜5cm浮いていたとすれば、靴を履いたときに「靴の踵の部分に、常に「0グラム」の体重を掛け続けたまま、ボディを後退させた」のと、ほとんど同じフットワークになるはずです。

「裸足で、支え足の踵(ヒール)を3〜5cm浮かせて、後退すること」

「靴の踵の部分に、常に「0グラム」の体重を掛け続けて、後退すること」
と同じになり、それは
「靴の踵の部分に、常に「10kg」の体重を掛け続けて、後退すること」
よりも簡単です。 「常に0グラム」が出来れば、「常に10kg」は出来ます。

ハイヒールでの後退の際、瞬発的に「強い力で踵に体重をかける」のと、「常に踵に10kgしか体重が掛からない」のとでは、踵(ヒール)への負担は、全然違うはずです。




ところで、「踵(ヒール)を低くした、ムーンウォーク」とも言える、屈曲系動作の「後退フットワーク」ですが、簡単にやる方法は無いでしょうか?

足を後ろに動かすだけなら、わりと簡単なのですが、「足の切り替え」が難しいです。
つまり、ムーンウォークの「支え足の踵を浮かして、動かしたい足の踵を地面に付ける」動き。

足を大きく後退させると、否応なしに「後方に動く足」の踵は地面から離れます。
爪先を出来るだけ遠くに伸ばすときは、動く足の踵を伸ばさざるを得ない。
そうすると、自然に、支え足と動く足が入れ替わります。
かなり「いい加減」だけど、「いい加減」にやっていても、なんとかなります。

で、これを確実にやる方法はないのか? といえば、あります。

両手を合わせます。そして、左手の拳(こぶし)の角で、右手の掌(てのひら)を力強く「ぐりぐりぐりっ」と擦りつけます。
右手の拳(こぶし)の角を、いろんな方向に向けながら、「ぐりぐりぐりっ」とやっていれば、両手の感触と、両足の動き(足の裏・内踝・足の甲・太腿・股関節の動き)が、連動してきます。

スローモーション「ぐりぐりぐりっ」とやっているうちに、それなり(爆)の、「後退動作」が出来ると思います。

あとは、ツバのある帽子を深くかぶります。 少し下を向いて、顎を出して、「ツバと前方との境界」を見ます。アタマを動かさずに、視線を変えて「ツバと左前方の境界」と「ツバと右前方の境界」を交互にみます。 これで、なんとかなると思います。

もう一つの方法は、「相撲のテッポウ」の応用です。
左腕を伸ばして、腕(カイナ)を返します。 (右腕よりも左腕の方が効果あり)
そうすると、「おすもうさんが、腕にぶら下がっても、びくともしない!」強い左腕が出来ます。

そのままの腕の位置で、後退フットワーク(又はムーンウォーク)をやると、うまくいくかもしれません。

前者は中国の「太極拳」の基礎の応用ですし、後者は日本の「相撲」の基礎の応用です。
まさか、これが「ムーンウォーク」の役に立つとは・・・・。
おもしろいですね。

《  男女がペアになって踊るとき  》


 前進フットワークにおいても、後退フットワークにおいても、
「伸展系動作」のフットワークと、「屈曲系動作」のフットワークが存在し、どちらでも、社交ダンスを踊れることを、説明してきました。

 社交ダンス(スタンダード種目)は、男女が向かい合って踊ることが多いので、その場合、片方が前進なら、もう片方が後退になります。

 この際、前進側が「伸展系フットワーク」なら、相手の後退側も「伸展系フットワーク」で踊る必要があります。
 この際、前進側が「屈曲系フットワーク」なら、相手の後退側も「屈曲系フットワーク」で踊る必要があります。

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