1-02:「右手に割り箸」はダンスの王道!? フォークを持つと踊れない?
腕を持ち上げて、肘を固定した時、些細な腕の筋肉のでも、「足の裏」に大きな影響を及ぼす。
違いは、 「踵(ヒール)を床につけずに歩く」だけでも、大きく現れてくる。
「右手に割り箸」を持って、足を動かそうとすると、右手の「小指側」が、口元に近づいてくる。
動かした足の踵(ヒール)は、高く持ち上がり、否応なしに「爪先ツンツン歩き」になってしまう。
「左手にフォーク」を持って、足を動かそうとすると、左手の「親指側」が、口元に近づいてくる。
動かした足の踵(ヒール)は、僅か(1~2cjm)に床から離れて浮いた状態が保たれる。
腕の小指側が口元に近づくか、親指側が口元に近づくかで、フットワークが大きく変わってきます。
では、ここで質問です。
社交ダンス(スタンダード種目)に適しているのは、どちらでしょうか?
「右手に割り箸」でしょうか? 「左手にフォーク」でしょうか?
どちらだと思いますか?
■ 割り箸とフォークを持って、「社交ダンスの基礎的な動き」を試して見ると・・・
「社交ダンスの基本的な立ち方」が出来るのはどっち? 姿勢が崩れるのはどっち?
両腕を持ち上げて、両肘を固定して、踵(ヒール)の上に立ちます。
壁に背面して立つ時は、「背中を壁に、ぴったりとくっつけて立ちます」。
そして、母趾球(ボール)の真上へと、体重を移動します。
「頭から倒れ込む、前傾バランス」になるのはNG。
「胴体(ボディ)を垂直に保ったまま、膝から前に出くる」のが、良い姿勢です。
今回は、ここから、左足を前に出してみましょう
両腕をカチンカチンに固めたまま、膝を緩めて、胴体(ボディ)を移動させようとしても、うまくいきません。
初心者が姿勢を崩して悩むのは、このパターンが多いです。
【食-131】~【食-133】「右手に割り箸」を持った時には、右手の指に軽く力を入れるだけで、胴体(ボディ)は、母趾球(ボール)の上へと移動していきます。 さらに、割り箸を口元に近づければ、左足の膝が持ち上がり、左足が前方へと進んでいきます。
【食-31】~【食-33】「左手にフォーク」を持ったときには、左手の指に軽く力をいれると、なぜか、首(ネック)が「斜め上・後方」へと動きます。結果、頭は後方に逃げて、反り返った姿勢になってしまいます。
右手の指にも力を入れると、激しい前傾姿勢で、頭から、前方にぶっ倒れそうになります。
こんどは、後ろ足(左足)から、前足(右足)への体重移動です。
左足の膝を深く曲げて、左足の足の裏全体を床に貼り付け、カラダを左足の上に置く。
そこから、胴体(ボディ)を垂直に保ったまま、前足の上へカラダを移動させる。
「たった、それだけ!?」とか思われそうですが、「両腕を持ち上げて、両肘を固定する」という条件下では、想像以上に、難しいです。 (うまくいく人は、腕に何らかの筋肉の変化が起きていると思われます)
【食-136】→【食-137】右手に持った割り箸を、口元に近づけるだけで、胴体(ボディ)は、前足の上に移動していきます。 そして、胴体(ボディ)が前足の上に移動したところで、ピタッ!と止まります。
足首の力も、膝の力も、ほとんど必要ありません。
【食-36】→【食-37】左手にフォーク(または右手にナイフ)を持った瞬間、「動かない!」という絶望感を味わいます。
実際、胴体(ボディ)は、後ろ足の真上に貼り付いて、動きません。
無理矢理、右足の膝を深く曲げてやれば、胴体(ボディ)は前方に移動しますが、お腹は飛び出すわ、右肩は上がるわ、背中は捻れるわ、右肩は持ち上がるわで、この世のモノとは思えない、醜い姿勢になってしまいます。
そして、もうひとつ。 ワルツのナチュラルターン。
両足を開いて、カラダを傾けたところから、両足を引き寄せていきます。
両足を閉じた時には、「一番高い姿勢」になり、「カラダの傾きが最大」になります。
あらかじめ、【食-166】割り箸とどんぶり、【食-66】フォークを持ち、「骨盤の両側にある、一番高いところ(腸骨陵)を、傾けておきます。
【食-166】→【食-168】のように、右手に持った「割り箸」を強く握るだけで、高い方の骨盤が、持ち上がって(吊り上がって)、反対側の足が寄ってきます。
両足が揃ったときは、足首が伸びた姿勢で、「一番高い姿勢」ができあがります。
【食-66】→【食-67】のように、「左手にフォーク」を持った時は、最悪です。
フォークを口元に運ぼうとして、フォークを強く握ろうとするだけで、骨盤が外側に逃げてしまいます。
左足が深く沈み込み、左肩が持ち上がり、胴体が腰の部分で折れてしまいます。
■ 社交ダンスに適しているのは「右手に割り箸」! 気づいた人は上達する!!
「右手に割り箸」と「左手にフォーク」。予想、当たりましたか?
社交ダンスは、西洋人の踊り(日本で踊られているのは、イングリッシュ・スタイルと呼ばれている)であるはずなのに、
「左手にフォーク・右手にナイフ」を持った時の動きは、とても悲惨な結果
になってしまいます。 悲惨を通り越して、絶望!の領域です。
なので・・・
いつまでたっても、姿勢(ホールド)が定まらないときは、必死に練習してもダメ
このレッスンが終わったら、立ち食いそばを食いに行く!!
タヌキにするか? キツネにするか? たまには タマゴ も悪くない!
みたいなことを考えながら、練習した方が、よっぽどうまくいくかもしれません。
「右手に割り箸、左手にどんぶり」 これが頭に浮かべば、うまくいきます。
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社交ダンスを踊るとき、普段の食生活の腕の動きが、無意識に再現されます。 「右手に割り箸の腕の動き」に気づいた人は、スムーズな動きが出来るようになります。
「日本の社交ダンス」は、「右利きの日本人」が、圧倒的に有利なように出来ています。
「社交ダンス入門」というか、「初心者向けのレッスン」の段階で、
「左手にフォーク、右手にナイフ」を持つ、欧米式の生活スタイルを徹底的に排除している
のが「日本の社交ダンス」であるとも言えます。
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