【§0-30】
「左右非対称な動き」
 でも問題ない!大丈夫!
【§0-31】
社交ダンスは
 内股で立ち
  内股で歩く?
【§0-32】
「内股ダンス」からの
 脱却! 根底にある
  「本質の違い」
【§0-33】
前に出る足が、
  どんどん外側に
    曲がっていく!
【§0-34】
「外側に曲がる足」を
 腕を使って軌道修正
【§0-34】
外側に曲がって良いのが
 タンゴ・ウォーク
【§0-36】
男性と女性の
 「足の可動域」の違い
【§0-38】
フット・プレッシャー
 (足裏で床を踏み込む)
【§0-39】
スウェイは
 骨盤を持ち上げる?
  骨盤を外に出す?
Ballroom Fitnessみらい
トップページに戻る
↑このページの先頭へ
↑このページの先頭へ
【§0-30】
「左右非対称な動き」
 でも問題ない!大丈夫!
【§0-31】
社交ダンスは
 内股で立ち
  内股で歩く?
【§0-32】
「内股ダンス」からの
 脱却! 根底にある
  「本質の違い」
【§0-33】
前に出る足が、
  どんどん外側に
    曲がっていく!
【§0-34】
「外側に曲がる足」を
 腕を使って軌道修正
【§0-34】
外側に曲がって良いのが
 タンゴ・ウォーク
【§0-36】
男性と女性の
 「足の可動域」の違い
【§0-38】
フット・プレッシャー
 (足裏で床を踏み込む)
【§0-39】
スウェイは
 骨盤を持ち上げる?
  骨盤を外に出す?
Ballroom Fitnessみらい
トップページに戻る
↑このページの先頭へ
  


作成日:2015/09/02、最終改訂日:2015/09/02

0-34:外側に曲がって良いのが、タンゴウォーク!

通常の歩行と違って、左まわり(反時計回り)の円を描くようなウォークをするのが、「タンゴ・ウォーク」

これならば、「左足を前に出す時に、外側に曲がっていく」ような足の出し方でもOKだということになります。

むしろ、「カミソリの刃で斬ったように、足の軌跡が真っ直ぐ進む」ような歩き方・踊り方をする人が、「円弧の上を歩け」と言われれば、戸惑うのではないかと思います。


■ 円弧の上を、反時計回りで歩いて見る

「円弧の上を、反時計回りで歩く」と言って、思い浮かべるのが、社交ダンスのタンゴウォークと、八卦掌の走圏。


両者で注目すべき、非常に重要なポイントが2つあります。

まずは、ホールド(型)を作った時の、上腕(肘~肩)の回転方向。
  上腕(肘~肩)を外旋、つまり「後ろ側」に回転させて、ホールドを作る
のか?それとも
  上腕(肘~肩)を内旋、つまり「手前側」回転させて、ホールドを作る
のか?という点。

次に、円弧の外側の足、つまり「右足」の爪先の方向です。
  右足の爪先は、左足の爪先よりも内側を向く(爪先で円弧の線を踏む)
のか?それとも、
  右足の爪先は、左足の爪先と同じもしくは、外側(円弧の放物線)を向く
のか?という点。

八卦掌の「型」での、右足の爪先の向きは、上の写真を見て判断してください。
右足の爪先は、放物線上の方向(または円弧の外側)を向いているように見えますが、どうでしょうか?

一方、金沢正太先生は、右足の爪先が円弧に接する(つまり爪先は内側を向ける)ような指導方法になっています。(日本の社交ダンスの模範的な指導方法です)

この違いは、「上腕の内旋/外旋」の違いからくるものだろうと思われます。
気になる人は、試してみてください。


■ タンゴのホールドの作り型

教本「The Ballroom Technuque/ボールルーム ダンス テクニック(第3版)」
に、タンゴポジションの作り方の説明が書いてあります。

 タンゴのポジションとホールド
   はじめのポジションを理解するために、両足を揃え壁に面して立ち、
次いで両足をフラットに保ちながら左へ1/8回転し、
同時に右足を5~8cm後ろにスリップさせると
右足のトーが左足の甲に位置するようになる
(以下略)
 タンゴ・ウォーク
    他のダンスに比較して、タンゴウォークの違いは
 1)ライズ・アンド・フォールがない
 2)両膝はわずかに曲げて保つが、トーンは脚の筋肉でしっかり維持する
 3)タンゴ・ポジションにより、
  左足ウォークはCBMPでとられ、
  右足ウォークは右サイド・リーディングでとられる。
  (中略)
  ウォークは、通常左にカーブする
 4~7)略

これ、マジメにやってみると、すごく面白いです。
この定義を遵守していても、まるっきり違う、2種類のホールドが作れますから。

説明の通り、同じことをやってるつもりでも、
  上腕(肘~肩)を内旋(手前に回転)させたとき
と、
  上腕(肘~肩)を外旋(うしろに回転)させたとき
では、
まったく違ったホールドになり、まったく違ったウォークになるってことです。

さっそく、比較をしてみましょう。

なお、ここでは、話を単純化するために、ボディを左に回転させてから、右足をスリップさせるという手順をとります。


■ 上腕を内旋させておき、「左前腕を回内」させてホールドを作る


左手に「割り箸」を持つと、左手上腕(肘~肩)は内旋(手前に回転)し、前腕に回内(ねじれ)が掛かる。
この状態で、左足を前に出していくと、左足は外側に向かって曲がっていく。

この現象は、支え足(右足)の踵(ヒール)を浮かせたときよりも、右足の裏全体を床に付けたとき(右足フラット)の時の方が、起こりやすい。

つまり、左カーブの「タンゴ・ウォーク」にとっては、「有利」であるとも言える。


タンゴのホールドが「ボディの左1/8回転+右足のスリップ」によるものであり、タンゴ・ウォークが円弧の上を歩くのだとすると、ボディは「左右対称な動き」とは言いがたい。

この図で言えば、【腕-79】の棒(マラカス)を右に倒すときの腕の筋肉の動き、【腕-99】の「上腕内旋+左右手首の右回転」が継続している状態を維持しながら、左右の動かして行くイメージだと考えると、わかりやすいかもしれない。


【腕-56】のように、両腕・両肘を斜め前に伸ばして、てのひらを下向きにして立ちます。上腕(肘~肩)は内旋(手前に回転)しているはずです。
ガムテープの芯に左腕を通して、左肘の付け根(円回内筋のある場所)を圧迫できるようにしておきます。

【腕-57】左腕の指を曲げて拳(こぶし)を作ると、ボディは左に1/8回転します。
股関節と太腿が回転し、膝は回転しないように気を付けて下さい。
この先も、「膝と爪先は同じ向き」というのが大前提になります。

ガムテープが無くて、近くに人がいるときは、【左11】→【左12】のように、「円回内筋」の付け根の2点を掴んで貰って、引き寄せて貰ってください。
2点を引き寄せることで、左肘が曲がって、「円回内筋」が縮めば、ボディは回転します。

【腕-58】左腕に拳(こぶし)を作ったまま、つまり、左腕の「円回内筋」を縮めたままで、右足を後ろにスリップさせると、ボディは正面を向きます。
この状態は、最初の【腕-56】とは違い、左腕の「円回内筋」を縮めた状態です。

つまり、この方法で作るタンゴのホールドは
  左腕に「回内(ねじれ)」を掛けた状態を、常にキープしているのが基本
ということになります。

【腕-59】左足の膝や太腿を持ち合えようとせず、左腕前腕の「回内」を瞬間的に最大化させるだけで、左足が前方に動きます。

左腕前腕の「回内」が最大化すれば、ボディは左に回転しようとしますが、それと同時に左足が動き出しますので、足の動きと同時に、ボディの左回転は止まります。
そして、左足は、右足の前(CBMP)に動いていきます。

ボディは、左右両足の中間まで動きますが、それ以上は動きません。
左足の足の裏全体を床に付けて(左足フラット)、左足が動かないようにしてから、「腕と足との連動」で、左足を手前に引き寄せようとします。
床に貼り付いている左足は動きませんから、右ボディが前に出て行きます(右サイドリーディング)。



ガムテープの芯を左腕に通すのも、「円回内筋」の付け根を引き寄せるのも同じです。左腕上腕を内旋させて(大前提)、左腕前腕を回内させれば、ボディは左に回転します。 膝は回転しません。 股関節が回転します。



実際に、「左前腕:内旋」させた姿勢から、左腕の「回内」を掛ける事で、足を引き寄せれば、わりと簡単に、タンゴのホールドを作ることが出来ます。

【腕-68】は、右足の爪先を斜め横に伸ばした姿勢。(上腕内旋、てのひら下向き)
【腕-66】は、左足の爪先を斜め横に伸ばした姿勢。(上腕内旋、てのひら下向き)

いずれも、手の指をまげて、左腕の前腕を「回内」させることで、ボディが回転し、自然に足が寄ってきて、両足が揃います。

どちらの足を引いた場合でも、右足は左足よりも少し後ろになります。
そして、右骨盤(おしり)は、左骨盤よりも後ろに位置します。


■ 外国人のレクチャーを検証する


これは、マーカス・ヒルトンという、外国人のレクチャー(シンプリー・ザ・ベスト タンゴ編)です。

【1】左足が少し前、右足が少し後ろにして立ち、てのひらを自分の方に向けて立っています。
【2】両手をクロスさせています。左手が上、右手が下。
【2】~【4】を何度か繰り返してます。
【5】両腕を持ち上げていきます。
【6】てのひらは下向き。上腕は「内旋」、つまり手前側に回転しているはずです。


ここからタンゴのホールドを作っています。
両腕を曲げていきます。
左手のてのひらが、正面を向いている点に注目してください。

上腕を内旋させたまま、単純に「肘を折り畳む」と、左のてのひらは、下を向きます。
そして、肩が上がり、肘が下がります。 左腕を固定できません。

しかしながら、上腕を内旋させたまま、左腕前腕を回内させる(左腕前腕に「ねじれ」をつくる)と、左肘は、一定の高さまでしか下がりません。そして、肩は持ち上がることはあり得ません。 つまり、一定の高さで、腕が固定されます。

左上腕を内旋させ、左腕前腕を回内させると、左のてのひらは、正面を向きます。


日本の社交ダンス(一流のプロ教師)は、「上腕を内旋させると背中が丸くなる」という理由で、「上腕を外旋させて、左右の肩甲骨を引き寄せる」というホールドを徹底的に教え込みます。

あきからに、この外国人(イギリス)のレクチャーと、日本人の教える社交ダンスは、ホールドの作り方が、まるっきり「正反対」だということです。



■ 上腕を外旋させておき、両膝を「内側に回転」させてホールドを作る



右手に「割り箸」を持って立った時(および、椅子に腰掛けた時)には、右上腕(肘~肩)は外旋(後ろに回転)する。 (注記:正座をすると、上腕は内旋するようです)

踵の上にも立てますし、母趾球の上にも立てます。
右上腕を外旋させておき、右肘を曲げ伸ばしすると、ボディは前後に移動します。
そのまま、足を前進・後退させれば、足は「真っ直ぐ」進みます。

これで、「真っ直ぐに足を出す」には、上腕の外旋(肘~肩を後ろに回転)を徹底させればよいのですが、タンゴ「円弧の上を歩く、真っ直ぐに進むのはNG」という命題に対しては、なんらかの工夫が必要になってきます。


【腕-51】まず、てのひらを上に向けて、両肘を真横に張って、上腕を外旋させたホールドを作ります。 両方の肩甲骨が、引き寄せ合って、背骨に引っ張られる感じです。

【腕-52】支え足となる右足の膝を、めいっぱい内側(左/半時計方向)に回転させます。 そして、左足も同じ方向に追従させて、めいっぱい回転させます。
支え足の鳩尾(みぞおち)を持ち上がると、ボディは左に、1/8回転します。

【腕-53】支え足(右足)の膝をめいっぱい内側に回転させながら、右足を後ろにスリップさせます。
右膝を回転させる意識が強ければ強いほど、ボディ(おへそ)は、下半身(膝と右足足)に引っ張られて「正面」に戻ろうとします。

回転が戻らないように、左膝も内側に回転させれば、ボディは正面を超えて、右斜めあたりまで、回転させることも可能です。

【腕-54】両足の膝に、「強い内側への回転」を掛けながら、左足を出していくと、左足は右足の前(CBMP)の位置に動いていきます。

自然に、左足の真上へとボディが動いていきますので、簡単に、強いフットプレッシャー(床への圧力)を掛けることができます。


■ 金沢正太先生のレクチャーを検証する

日本人のプロ教師(チャンピオンクラスも含めて)のタンゴの踊り方を、明確に・確実に説明しているのが、金沢正太先生のレクチャーだろうと思います。

「プロが教えないダンステクニック講座」ですね。

このレクチャーの動きは、上腕を外旋させると成立します(綺麗に大きく動けます)が、上腕を内旋させたときには成り立ちません(動けなくなります)。

とても、わかりやすいです。


まず、両足のヒールを中心にして、足を「左へ1/8回転」させるように書いてあります。
ボディだけを左回転させるのではなく、足を左回転させるところが、超!重要なポイントです。


いったい、どうやったら、両足が同時に左に回転し、両足の爪先が動くのか??
たぶん、両足の膝を強く左へ回転させているはずです。

つまり、右足を支え足にして、右の膝をめいっぱい、内側に回転。
右膝の回転に引っ張られるようにして、足の裏が(ヒールを軸として)回転するのだろうと、推測します。

このとき、右の鳩尾(みぞおち)を持ち上げるようにすると、ボディ全体が左に回転します。(右の鳩尾を持ち上げないときには、ボディは回転しないと思います)

そして、右の鳩尾(みぞおち)を持ち上げて、右ボディ全体が「岩のように固い一体化したボディ」になったところで、右肩(右ショルダー)を後方に引いてやれば、右足はスリップするんじゃないかと推測します。

そして・・・


「両膝の向きをクロス」というのは、「両膝を内側に回転させる」ということ、
これが、「上腕を外旋」させたときの、タンゴのホールドの基本になってくるはずです。


両膝の内側に回転させ続ける。
左の膝(の内側)を使って、右足の足の裏に圧力を掛ける。
右の膝(の内側)を使って、左足の足の裏に圧力を掛ける。

常にこれを守っていれば、コンパクトなホールドになりますし、左にカーブした、綺麗なウォークをすることが出来ます。

ここで、ものすごく重要な点が一つ!

上腕の力が抜けると、背中が丸くなって、足の上にボディが乗ったときに、ボディが「「ぐしゃ~っ」と潰れてしまいます。

そこで、の裏が床に着地する時には、可能な限り、「上腕を外旋(後ろ側に回転)」させて、肩甲骨と肩甲骨を引き寄せ合うように、常に肩を後ろに引いて、両肘を張った姿勢を姿勢を保つように、心がけること・・・・これが重要です。

足が床につくタイミングを見計らって、「上腕の外旋」を最大化させることで、メリハリのあるホールドを作ることが出来るかと、推測しますが、どうでしょうか?

この教え方に従うと、「上腕の内旋」なんて「言語道断」・・・ということになるはずです。



【§0-34】
「外側に曲がる足」を
 腕を使って軌道修正
【§0-34】
外側に曲がって良いのが
 タンゴ・ウォーク
【§0-36】
男性と女性の
 「足の可動域」の違い
  ↑このページ
の先頭へ

トップページ
に戻る
 管理人へのメールみらくるダンス.comみらくる・らぼ