1-12:4拍子で 3歩(2拍+1拍+1拍)! 動きが激変する!
「1,2,3,4,5,6,7,8」の号令(拍子)に合わせて、2本足で、まっすぐに歩く。
左右の足を、順番に足を出していく。
号令に合わせて、単調に「4拍で4歩」進んでいたときには、全然楽しくない。
ましてや、「社交ダンスの姿勢ホールド」を作って、歩こうとすると、窮屈(きゅうくつ)なこと極まりない世界!
「これって、なにかの罰ゲーム?」とか、思いたくなってくるくらい、社交ダンスのホールドが辛く感じます。
ところが、足を動かすタイミングを「2拍+1拍+1拍」の「4拍子で3歩」にするだけで、動きが「激変」します。
上手に、「2拍+1拍+1拍」のリズムに合わせて、左右交互に足を出して、前進するだけで、
「全然楽しくない、罰ゲーム的な動き」が、「とっても楽しい動き」に、変貌します。
たったそれだけで、
「腕を振って歩くより、肘を持ち上げて、肘の位置を固定した方が、歩きやすくなってくる。
不思議だけれど、実際、そうなります。
では、さっそく、試してみましょう。
踵(ヒール)から着地してもいいし、爪先で着地しても良いです。
ともかく、下の4つの姿勢(ホールド)を順番に試しながら、「2拍+1拍+1拍」パターンで歩いて見てください。
●腕を降ろして、前後に両手を振る
●両手をポケットに突っ込んで、腕を前後で振れない姿勢
●肘を真横に張り、掌(てのひら)を上に向けたところから作る姿勢(ホールド)
●肘を斜め前に伸ばし、掌(てのひら)を下に向けたところから作る姿勢(ホールド)
4つのパターンを、実際に試してみるとわかしますが、
「肘を降ろして歩いたとき」よりも、「肘を持ち上げた姿勢(ホールド)」の方が、歩きやすくなったと思います。
「2拍+1拍+1拍」のパターンを繰り返していくと、「自然に、肘を持ち上げて歩きたくなる」はずです。
■「2拍+1拍+1拍」にすると、どうして動きが「激変」するのか?
前回の「4拍で4歩」「4拍で2歩」の歩き方を振り返ってみましょう。
●「4拍で4歩=1拍で1歩」普通の速さで、「腕を前後に振って歩く」と・・・
一般的な歩き方になります。(前に出す)足と、反対側の腕が、同時に前に出ます。
左足を前に出せば、右腕が前に出る。右手を前に出せば、左腕が前に出る。
簡単ですね!
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左腕(肩) |
左 足 |
号令 |
右 足 |
右腕(肩) |
タイミング |
|
前→後ろ |
動く足(後ろ→前) |
1,5 |
支え足(踵→爪先) |
後ろ→前 |
1拍(速い時) |
|
後ろ→前 |
支え足(踵→爪先) |
2,6 |
動く足(後ろ→前) |
前→後ろ |
〃 |
|
前→後ろ |
動く足(後ろ→前) |
3,7 |
支え足(踵→爪先) |
後ろ→前 |
〃 |
|
後ろ→前 |
支え足(踵→爪先) |
4,8 |
動く足(後ろ→前) |
前→後ろ |
〃 |
●「4拍で2歩=2拍で1歩」スローモーションで、「腕を前後に振って歩く」と・・・
ところが、スローモーション(ビデオのコマ送り)みたいにして歩く時、あるいは「2拍で1歩しか動いてはいけない」という意識で歩いたときには、人間の歩き方は違ってきます。
前に出したい足と、同じ側の腕や肩が、前に出てくるようになります。
いわゆる、ナンバの動きですね。
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左腕(肩) |
左 足 |
号令 |
右 足 |
右腕(肩) |
タイミング |
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後ろ→前 |
動く足(後ろ→前) |
1〜2 |
支え足(踵→爪先) |
前→後ろ |
2拍(遅い時) |
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前→後ろ |
支え足(踵→爪先) |
3〜4 |
動く足(後ろ→前) |
後ろ→前 |
〃 |
|
後ろ→前 |
動く足(後ろ→前) |
5〜6 |
支え足(踵→爪先) |
前→後ろ |
〃 |
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前→後ろ |
支え足(踵→爪先) |
7〜8 |
動く足(後ろ→前) |
後ろ→前 |
〃 |
前のページで紹介したように、静止した状態で「走っているポーズ」をとると、足と同じ側の腕を前に出す人が多いようです。
静止しているときに限らず、スローモーション時、わざと動きを遅らるときなどは、「無意識に足と同じ側の腕(肩)」が動く。
●「4拍で4歩=1拍で1歩」と「4拍で2歩=2拍で1歩」を合体させる
で、今回の動きは、「2拍+1拍+1拍」の組み合わせで、3歩進むパターン。
「スロー・フォックストロット」という種目では、頻繁に出てきます。
社交ダンスでは、「2拍で1歩」を「スロー(Slow)」、「1拍で1歩」を「クイック(Quick)」と表現します。
なぜ、こんなことをするのか?
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左腕(肩) |
左 足 |
号令 |
右 足 |
右腕(肩) |
タイミング |
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後ろ→前 |
支え足(踵→爪先) |
補助足 |
動く足(後ろ→前) |
前→後ろ |
1拍(速い時) |
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後ろ→前 |
動く足(後ろ→前) |
1〜2 |
支え足(踵→爪先) |
前→後ろ |
2拍(遅い時) |
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後ろ→前 |
支え足(踵→爪先) |
3 |
動く足(後ろ→前) |
前→後ろ |
1拍(速い時) |
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前→後ろ |
動く足(後ろ→前) |
4 |
支え足(踵→爪先) |
後ろ→前 |
1拍(速い時) |
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前→後ろ |
支え足(踵→爪先) |
5〜6 |
動く足(後ろ→前) |
後ろ→前 |
2拍(遅い時) |
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前→後ろ |
動く足(後ろ→前) |
7 |
支え足(踵→爪先) |
後ろ→前 |
1拍(速い時) |
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後ろ→前 |
支え足(踵→爪先) |
8 |
動く足(後ろ→前) |
前→後ろ |
1拍(速い時) |
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後ろ→前 |
動く足(後ろ→前) |
1〜2 |
支え足(踵→爪先) |
前→後ろ |
2拍(遅い時) |
腕(肩)の動きのパターンに注目してください。
通常の「1拍で1歩」「2拍で1歩」の時は、左右の足を1歩(1拍または2拍)進む毎に、両腕は、交互に前後に動きました。
ところが、「2拍+1拍+1拍」のパターンでは、両腕の動きは、1小節=4拍=3歩ごとに、前後に入れ替わります。
これは、「一歩一歩、腕を前後に振る必要がなくなる!」をいうことを意味します。
「一歩一歩、腕を前後に振る必要がない」
のであれば、
「両肘を鳩尾(みぞおち)の高さまで、持ち上げておいたほうが歩きやすい。」
「歩いているうちに、両肘は自然に、ある程度の高さまで、持ち上がる。」
「だったら、最初から、両肘を鳩尾の高さにして、姿勢(ホールド)を作っておけばいい」
ということになりそうです。
「右腕よりも左腕が前にある姿勢」と「左腕よりも右腕が前にある姿勢」が入れ替わるは、1小節の最後の「拍」の途中(中ほど)です。 号令で言えば「4の途中」と「8の途中」です。
「号令:4の途中」と「号令:8の途中」で、「右腕よりも左腕が前にある姿勢」と「左腕よりも右腕が前にある姿勢」を、円滑に入れ替わるようにするには、どうすれば良いでしょうか?
踵を着けずに、高い姿勢で爪先着地して、その後で、踵を降ろして地面に着けます。
そうすると、わりと簡単に、「左腕(肩)」と「右腕(肩)」の前後が入れ替わります。
特にフットワークは気にしなくて良い(とりあえず、踵から着地しても、踵を着けずに着地しても、どっちでも良い)として、「2拍+1拍+1拍」のパターンで「出来るだけ大きな歩幅」で歩き続けると、だいたい、多くの人は、こんな感じのフットワークになってくると思います。
フットワーク(踵から着地するのか、踵を着けずに着地するのか)は、「踊り方の試験で、決まってるから、そうしなければいけないものなのか?」それとも「自然な動きを追求すると、そうなるはずだ!」と言う考え方なのか、考え方はいろいろあります。 なので、ここでは難しいことを考えずに、自由にやってみましょう!
■動画で確認してみましょう。
下の動画の4拍子の曲は、2小節(8拍)毎のの区切りがわかりやすくなっています。
小節毎に、動き(イタリア人の男性)追っていましょう。
1〜3小節(4拍×3小節)は、なにもしていません
4小節目の4泊目が補助足(左足を少し前進)
5小節目の3歩が、右足前進・左足前進・右足前進 (フェザーステップ)
6小節目は、左足前進〜左回転〜後退
7小節目は後退〜左回転
8小節目の3歩が、左足前進・右足前進・左足前進 (スリーステップ)
9小節目は、右足前進〜右回転〜後退
です。
この動画は、前進(普通のウォーク)の他に、回転とか、後退などが混じっています。
なので、「とても難しいこと」をやってみるよう見えます。
でも、「5小節目」と「8小節目」だけ(男性が前進する小節)に注目します。
6〜7小節目を抜いて、「5小節目」と「8小節目」を交互に繰り返せば、
「2拍+1拍+1拍+2拍+1拍+1拍」
のパターンになります。 これで、どんどん真っ直ぐに進んでいきます。
「まっすぐ前進」し続ける途中に、「回転と後退」を挟み込んでいるだけなのだ!
・・・・と思って、観察していると、「動き」の見え方が大きく変わってくるはずです。
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《 準備中です! 》
どんな展開になるのか? おたのしみに!
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