1-22:踵(ヒール)を浮かさない「2拍+1拍+1拍」のウォーク
踵(ヒール)を、出来るだけ浮かさないようにして、ウォークをすると、ボディは左にカーブして、反時計まわり(左まわり)の円弧を描くようになる。
それは、
足の裏の「土踏まず側」にウエイトを掛けると、腰は左(半時計まわり)に回転する。 逆に、
足の裏の「母趾球・爪先側」にウエイトを掛けると、腰は右(時計まわり)に回転する。
という、「人間の不思議な動き」と、深い関係があるはずである。
「2拍+1拍+1拍」でのウォークを「真っ直ぐに進もう」とすると・・・・
このようなフットワークになります。
でも、「踵(ヒール)を出来るだけ、浮かさない」、ボディは、どんどん、左にカーブします。
左足が支え足の時も、ボディは、左にカーブします。
右足が支え足の時も、ボディは、左にカーブします。
こんな感じです。
ところで、「踵を浮かさないウォーク」を、この「2拍+1拍+1拍」でやると、「足を出しにくい箇所」が出てきます。
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左腕(肩) |
左 足 |
号令 |
右 足 |
右腕(肩) |
タイミング |
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後ろ→前 |
支え足(踵→爪先) |
補助足 |
動く足(後ろ→前) |
前→後ろ |
1拍(速い時) |
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後ろ→前 |
動く足(後ろ→前) |
1〜2 |
支え足(踵→爪先) |
前→後ろ |
2拍(遅い時) |
※ |
後ろ→前 |
支え足(踵→爪先) |
3 |
動く足(後ろ→前) |
前→後ろ |
1拍(速い時) |
※ |
前→後ろ |
動く足(後ろ→前) |
4 |
支え足(踵→爪先) |
後ろ→前 |
1拍(速い時) |
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前→後ろ |
支え足(踵→爪先) |
5〜6 |
動く足(後ろ→前) |
後ろ→前 |
2拍(遅い時) |
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前→後ろ |
動く足(後ろ→前) |
7 |
支え足(踵→爪先) |
後ろ→前 |
1拍(速い時) |
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後ろ→前 |
支え足(踵→爪先) |
8 |
動く足(後ろ→前) |
前→後ろ |
1拍(速い時) |
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後ろ→前 |
動く足(後ろ→前) |
1〜2 |
支え足(踵→爪先) |
前→後ろ |
2拍(遅い時) |
【4】の右足の位置は、左足の前になるハズなのですが、実際に、この位置に足を出そうとすると、ボディに妙な捻れ(ねじれ)を生じてしまいます。
なぜ、そうなるのか?
号令【3】は、「1拍で1歩」の速い方のウォーク。
速い方のウォークは、手を振って歩く時と同じように、「動く足と反対側の腕・肩」が前に出ます。
左足を支え足として、右足(動く足)を後ろから前に出していきます。
このとき、「右足が前に出る」のと一緒に、「左腕・左肩が前に出る」ことになります。
ボディは、反時計まわりに動いています。
それに、「左腕・左肩が前に出る」動きが加わるので、ボディに変な「捻れ」が掛かります。
ここでは、ボディが捻れるようなウォークは禁止してしまいましょう!!!!
【4】の位置に、右足を置くのを禁止すると、どうなるか????
いくつかの「回避方法」があります。
・号令【4】の右足を、「左足の前」ではなく、「左足の横、少し前」に置きます。
・「右足を前に出しにくい」ことを利用して、「前進から後退への切り返し」を行います。
切り返しは簡単にできますし、切り返しの際に、ボディは回転するので、方向転換には最適です。
ほかにも、「回避方法」はありますが、この2つは、簡単です。
この2つの「回避方法」を組み込むと、
「半時計まわり」の円弧を描きながらの前進ウォークが、こんな感じに変貌します。
ボディは、面白い方向に、進んで行きます。
「右足を前に出す時(後退時に左足を後ろに引くとき)に、何かが起こる!!!」
「気分次第で、次の瞬間、なにがおこるか、わからない!」
「号令【3】〜【4】に掛けての2歩は、ボディが何処に動くか、わからない」
いずれも「捻れ(ねじれ)を回避するための方法」なのですが、やってる本人ですら、
ボディが、どんな方向に進むか、わからないところが、おもしろいところです。
(それが、「踊る順番が決まっていない」、社交ダンスの本来の動きだ・・・・とも言えます)
これは、踵を浮かさずに進む、「2拍+1拍+1拍」での前進ウォークです。
「スロー・フォックストロット」でも「タンゴ」でもありません。
でも、なにかに似てませんか?
号令【3】〜【6】が、タンゴの「プログレシブ・サイド・ステップ」、いわゆる「P.S.S」に似ています。
(最近は、こんなの、滅多に使わないかな?)
次の号令【3】〜【8】〜【2】は、タンゴの「オープン・リバースターン」の「オープン・フィニッシュ」エンディングに似ています。
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《 「ボールルーム・ダンス・テクニック」という本の中で! 》
このページは、「タンゴ(Tango)」の「足形」をやってるつもりは・・・・ありません。
でも、「ボールルーム・ダンス・テクニック」と言う本(教本)のタンゴのページを見ると・・・・・
最初に載ってるのが「オープン・フィニッシュ」
次に載ってるのが「プログレシブ・サイド・ステップ」
これって、なんかの、偶然なのでしょうか?
なんか、面白いですね。
次回は、「タンゴ」と比較してみましょう
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